『禁断の魔術』
著者:東野圭吾
出版:文藝春秋/文庫本
発行:2015年6月15日
「ガリレオ」シリーズの最新作の文庫本。
同名の単行本が出ているようですがそちらは短編集で、
その単行本に収録されている内の1編を加筆改稿して長編としてまとめのが、
この文庫本という事のようです。
普段は同じ作家さんの小説しか読まないので久しぶりに違う小説が読みたくなって、
本屋で平積みになっていたのでなんとなく手に取りました。
ガリレオはドラマから入って原作も数冊読んでいて、
なんて言えばいいのか、ドラマも小説もどちらも好きなんですが、
どちらもちょっと「惜しい」印象。
私にとって東野圭吾はどうしても地味な印象で、
今作の読了感もあまりすっきりしたものではありませんでした。
面白くない訳ではないのですが、
あまり盛り上がる場面もなく淡々とエピソードを積み重ねて、
終わっていく感じがちょっと物足りない。
時にそれが良い場合もあるのですが今回は特にあまり感情移入できる場面がなく、
終わり方もあっさりと終わってしまった印象でした。
ドラマ化されてから「ガリレオ」こと湯川先生のイメージが、
原作であるはずの小説版でもドラマの湯川先生に沿ったものになっているため、
初期の作品から読んでいると整合性がとれずイマイチすっきりしません。
初期の湯川先生は佐野史郎氏がイメージだったそうですが、
現在の湯川先生は完全に福山雅治氏です。
なかなか脳内でこのギャップが埋まりまらないのです。。。(´Д`)
あまり褒めていない感想文になってしまいましたが、
ずっと追い掛けるほど私の好みにはまっている訳ではないのですが、
それでもたまに読みたくなる不思議な作家さんです。
ガリレオシリーズも全部は読んでいないので文庫本は揃えたいなーとちょっと思ってます。
COMMENT